名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

 管理者     
前田・宮口・三山
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2020年の美術・音楽・遺産放映番組などの回顧 、 山本 雅晴

例年は美術鑑賞を中心とした記述にしていたが、昨年はコロナ禍で出かけることができずネタ不足で内容を変更しました。音楽については評論などできません。聴いた作品の羅列程度であるが、昨年はベートーヴェン生誕250年ということで多くの演奏会がなされ放送された。他のTV放映は新規なものは少なかったが、アーカイブスものが多く、閉じこもりで暇な時間が多い小生にとっては多く鑑賞できた。また、過去10年間持ち腐れ状態のBD(ブルーレイ・ディスク)の個人録画作品も多少は鑑賞できた。

  • 美術鑑賞

過去30年くらいは国内外の美術鑑賞を100回以上/年、海外へはここ15年間1~3回/年のペースで行っていたが途絶えた。昨年の美術鑑賞は8回で主なものは下記の3件であった。ここ30数年の美術鑑賞でエクセルにリストアップしたトータル件数は4310件でイチローの日・米安打数の4367本には届かず!

  • 江戸東京博物館「大浮世絵展・後期」2020-1-15 。国際浮世絵学会の開催に合わせて世界の美術館から名品を集めて歌麿、写楽、北斎、広重、国芳の作品が展示されていた。浮世絵についてはこれで見納めのつもりで鑑賞した。初刷りで保存性の良い名品も見ることができた。
  • 東京国立博物館「出雲と大和展」2020-1-22 。日本書紀成立1300年記念展で島根県や奈良県所在の国宝・重文の出土品など多数出品され、日本の古代の歴史を多少とも理解できた。
  • 国立西洋美術館「ロンドンNG展」2020-6-19。海外への初出展で、選りすぐりの作品をじっくり見ることができた。コロナ禍で開催が3ヶ月遅れ、日時指定の予約鑑賞が初めて導入された。入場人数がコントロールされゆっくり見れた。NGには3度行っているが、作品数が多く展示場所も広いのであまりよく見ていない名品が多々あった。

2020年に新改築・再開館した美術館:① アーティゾン美術館(旧名;ブリヂストン美術館・5年ぶりの再開) ② SOMPO美術館(旧名:東郷青児・損保美術館) ③ 京都市京セラ美術館(旧名:京都市美術館)などに行きたかったが後日に延ばした。

今までに鑑賞した主要画家の作品のリストアップとそれに対するまとめをすることにした。

  • ゴッホ:昨年の前半にゴッホの手紙集を読み、作品が描かれた状況を類推しつつPC画面に映し出された主要作品をあらためて見た。アムステルダムのゴッホ美術館はゴッホ作品のデータベースの構築に極めて熱心で一般の人にも開放されており楽しく利用できる。ゴッホの主要油彩画の約9割、油彩画全体の約6割は鑑賞している。
  • セザンヌ:昨年の後半から過去に少しリストアップしていたデータを元に再挑戦している。このようなことに挑戦している先進の同好の士の教示も受けている。エクサンプロヴァンスのセザンヌのアトリエやサントヴィクトワール山とそれを描いた場所にも行ったことがあり親しみを感じつつ楽しく調査をしている。美術館の資料室が利用できないので未確認事項が多々残されている。

このようなPCによる調査をしている中で感じたこと!

  • 日本の美術館のデータベース構築は著しく遅れている。洋画作品でもリストアップとデータベース化が一般の人が利用しやすいようになっている美術館は極めて少ないように思われる。ましてや日本画や工芸品はなおさらである。昨年の8月にボランティアと東京国立博物館や国立国会図書館などの協力でウエブサイトを立ち上げたと報道され試してみたがまだまだデータが少ない。国公立・民間の美術・博物館も参加して構築しなければ有効に活用しにくくい。各部署が横断的に統一した方式で協力と努力が必要で時間がかかるであろう。
  • 以前にロシアの美術館の主要作品の調査を試みたが、ロシア人の画家の作品は地方の美術館までリストアップされデータベース化が進んでいるのに驚いた。また、Google Art Project の支援?でエルミタージュ美術館、プーシキン美術館などのデータベース構築が進んでいる。
  • 米国の主な美術館はデータベース化と情報公開が進んでおり、個人でも利用しやすい。
  • 音楽鑑賞

11年前に60インチTVとAVセンター、ブルーレイ・レコーダ、スピーカなど一式購入した。残念ながらリアー・スピーカは設置できていない。美術・音楽・旅番組などを今までにかなり録画したが有効活用はされていない。小生は年を取る前から朝型で4時過ぎには目が覚め起きている。夜の見たい番組はHDに録画し朝~夕方に見ることにしている。また、自分の部屋に古いアナログレコード・プレイヤーが使用可能な状態にあり、手持ちの40~50枚の昔のレコードを数回/年聴くこともある。

BS-3の朝5時~6時のクラッシック音楽は月~金曜には必ず聴いている。その他NHK-Eの金曜日の「ら・ら・らクラッシック」、日曜日の「クラッシック音楽館」、BS-3の日曜日の夜中~月曜日早朝の

「プレミアム・シアター」などの音楽・オペラ・バレエなど。これらの中で今年の注目すべきものを自分なりにリストアップした。

  • ベートーヴェン生誕250年を記念してアナログ・レコードを2~3聴いた。

・グレン・グールドのピアノによる「交響曲第5番、運命」、50年以上前の演奏だが懐かしく聴いた。

・ヴァン・クライバーンのピアノソナタ「月光・悲愴・熱情」、若き頃のクライバーンの瑞々しい演奏。

・ワルター指揮「交響曲第6番、田園」、ゆったりとした抒情性あふれる演奏が好きである。

・リヒテル(P),オイストラフ(V).ロストロポーヴィチ(Ce):「ピアノ三重奏」巨匠による重厚な演奏

  • ベートーヴェン生誕250年を記念して NHKと各都市のオーケストラによる交響曲の演奏。9~12月

第1番:広上淳一 (62) 京都交響楽団        2020- 9 – 2

第2番:飯守泰一郎(80)   仙台フィルハーモニー   2020-10-15

第3番:高関 健  (65)   群馬交響楽団              2020- 9- 17

第4番:小泉和裕  (71)   九州交響楽団              2020-10- 4

第5番:阪 哲朗  (52)   山形フィルハーモニー      2020- 9- 24

第7番:川瀬賢太郎(36)   名古屋フィルハーモニー

第8番:秋山和慶 (79)   札幌交響楽団

第9番:パブロ・カサド(43) NHK交響楽団 + ソロ・合唱団:コロナ禍対策で合唱団の人数が少なくやや迫力不足だが熱演だった。

「レオノーレ序曲」「エグモント」下野竜也(51)  広島交響楽団 2020-10- 17

コロナ禍対策下で演奏者はマスク着用の人もあり、無観客の会場もあったが、指揮者・交響楽団の個性もよく出ていて面白い企画であり十分楽しめた。上記の一部分は2020-12-31のNHK-Eの「クラシック名演・名舞台2020」で紹介・放映された。全曲はBS-3の「プレミアム・シアター」で1~2月に順次放映される予定。

・第9番のリスト編曲のピアノ連弾(迫昭義/江口玲):2019-12 演奏、2020-10,12月に第2,3,4楽章放映を初めて聴いた。

  • 海外などの演奏会の放映番組で興味深かかったもの:

・ベートーヴェン:交響曲第9番、S.ラトル指揮、ロンドン交響楽団 2020-2-16 ロンドンの会場で、まだコロナ禍前で通常の状態での演奏。NHK-BSで12月20日に放映され、ラトルのダイナミックな演奏が楽しめた。

・ベートーヴェンの唯一の歌劇「フィデリオ」を初めて映像で鑑賞した。1805年に初演されたウィーンのアン・デァ・ウィーン劇場というメモリアルな場所である。超モダンでモノクロの幾何学的な牢獄の舞台設定で、当時人気のあったロッシーニなどの華やかな上流階級の喜歌劇などと真逆である。重厚でヴォリュームのある歌い手でいかにもドイツ・ベートーヴェン的であるが、当時も今も一般受けはしないであろうと思った。2020年の3月下旬のコロナ禍のはしりのもとでの演奏会、12月にBS-3放映

・ザルツブルク音楽祭:例年は7月~8月の2ヶ月の予定を、8月だけに短縮して開催した。演奏者はグループ分けし他グループとの交流を遮断し、4日に1回のPCR検査を実施。入場者は体温測定・手の消毒、観客席数を半分以下。などの規制の下で1ヶ月間各種演奏会を行い、感染者はゼロであった。これは、ザルツブルクという小さな都市で外国人の入場の制限された状況だからできたことかもしれない。しかし、同じ様な状況でもバイロイト音楽祭は早期に中止された。これらのことはNHKのこの音楽番組で詳細に放映された。

・その他定例の音楽祭番組もあった。ロンドン「プルムス:2020-9」、ウィーン「シェーンブルン宮殿:夏の夜コンサート2020-9」などはコロナ禍対策をして実施された。ウィーン・フィルハーモニーの日本公演は11月に九州・大阪・東京で5回?実施されたが、状況はあまり詳しく報道されていなし、演奏会の放映はされていないようである。

・2021-1-1 の「ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート」指揮 リッカルド・ムーティ(80)は皆さん鑑賞したと思いますが、80年以上の歴史のある本コンサートは初めて無観客で行われた。

 

  • 歴史・遺産などの番組:再放映ものが多いが次の新作番組は大いに興味があった。
    • アイアンロード~知られざる古代文明の道~前編 2020-1-13 NHK-E 21:00~21:59

再放送 2020-10-13  NHK-BS-3  14:45~16:00

  • アイアンロード~知られざる古代文明の道~後編 2020-4-26 NHK-E 14:30~15:45

再放送 2020-10-20  NHK-BS-3  15:00~16:15

     初回の放送の時は気つかず見逃したが、再放送時に偶然見つけ録画しながら見た。一度ではなかなか理解できず説明図などを確かめながら鑑賞した。いわゆる「シルクロード」は文化・文明中心の平和な道とするなら、「アイアンロード」は武器と国力増大にかかわる戦闘・戦争を秘めた道ともいえる。鉄がどのようにしてどの民族が生産技術を確立し、どのようなルートでいつ伝播していったか最近まで分かっていなかった。ここ約30年の地道な調査・研究で日本の2人の研究者とそのスタッフが重要な役割を果たしている。一人は大村幸弘氏(1946~)がアナトリアで、もう一人は村上恭通愛媛大学教授(1962~)らが中央アジア、モンゴル、中国西域で進めている。鉄は酸化され易く、鉄製品が元の状態を保ったまま存在するケースが稀であること、騎馬民族が重要な役割を担ったと考えられるが文字や文章として残されている証拠が少ないため、なかなか解明に至らなかった。最近の調査・解析の進展で古代文明の栄えたエジプト、ヒッタイト、アッシリア、中央アジア(スキタイなどの騎馬民族)、中国の古代国家などとの繋がりが鉄の製造技術・鉄器の開発・利用を通して解明されるのではないかと思われる。

今までエジプト文明・巨大遺跡・金の装飾品などが関心を集め調査研究・マスコミや一般の人への波及効果が大きかったが、構造材や製品は石と土と青銅どまりで、鉄の製造・利用にまで到達していない。古代中国でもしかりである。

大村幸弘氏らはヒッタイトが紀元前23世紀に鉄の製造技術を開発し、技術は門外不出とし、紀元前18世紀には同盟国への武器供与、外交の武器に使っていたと報告している。

ツタンカーメンの墓の中に黄金の短刀とともに少し錆びた鉄製の短刀が黄金の鞘に納められていた。この鉄の短刀はアッシリア地方で作らせたものと言われている。当時、鉄は金の8倍、銀の40倍の価値があったと推定されている。

カデシュの戦い:紀元前1286年頃、ヒッタイトとラムセス2世の率いるエジプト軍がシリアのオロンテス川一帯で戦った。史上初の公式な軍事記録に残された戦争で、史上初の性分化された平和条約が取り交わされた。アブシンベル神殿にラムセス二世の戦闘図が、ヒッタイトの首都ハットウシャから出土した粘土板(イスタンブール考古学博物館蔵)に和平協定文が刻まれている。ヒッタイト軍は鉄製の二輪馬車と武器でラムセス2世軍を事実上破り、やむなく和平協定を結ぶことになったと思われる。

 

ドローン撮影技術による制作番組も多く、今までと違った感触で新鮮味のあるものも多かった。

「グレート・ヒマラヤ・トレッキング」、空からクルージング「ヨーロッパ教会巡り」、ドイツのローテンブルグの聖ヤコブ教会のリーメンシュナイダの繊細で大きな木の彫像が目線レベルで撮影されていた。せっかくその近くまで行っていたのに本物は観ていない。

以 上

 

(参考)NHKの放映を参考にして「立命館大学機友会:鉄器時代の幕開けと世界的な伝播」に

記載の図を示す。

 

3.6キロの大鯛を釣り上げる。  宮口守弘

宮口さんの原稿はEXCELとWORDへの写真貼り付けであったのでPDFファイルに変換しました。

                                                                                                           (管理人)

 

 

 

 

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展の「ひまわり」について 、鈴木直久

11月17日に大阪国際美術館でこの展覧会を見ました。新型コロナの感染対策のために、入場日時を指定したチケットをあらかじめ購入するという珍しい方式でしたが、その代わり混雑が避けられて、ゆっくり見ることができました。61点の出展作品がすべて初来日です。

そのなかで格別に思い出深い、ゴッホの「ひまわり」について書いてみたいと思います。

古い話で恐縮ですが、1986年にこの美術館(RNG)を訪れることができました。というのは、ヨーロッパ出張旅行の最終日にロンドン駐在員事務所に顔を出すことにしていたのですが、当日の朝、駐在員からホテルに、急用のため大陸に出張しなければならないとキャンセルの電話が入りました。その結果1日の自由時間ができたので、美術館訪に行くことを思い付いたのです。

信じがたいようなことですが、(当時も現在も)入場無料であり、快適なレストランでランチを安く食べることができました。

ただし、事前調査をしていなかったので何も分からず、イタリアルネサンスの部屋から順番に見ながら進みました。するとある部屋に入るやいなや眩しいばかりの衝撃を受けたのです。それがゴッホの黄色の「ひまわり」から発するものでした。照明にも配慮が行き届いていたのでしょうし、また多くの絵画を眺め続けて疲れ気味だったから尚更でしょう。本当に驚きました。

しかも同じ構図でほとんど同じ大きさ(と思った)作品が2点あるではありませんか。それらは同じゴッホの他の1点の作品「糸杉のある麦畑(F615)」によって隔てられていましたが、それも似た大きさの立派な作品です。麦畑は刈り入れ間近の黄色で覆われていますから、3点ともに黄色を基調としています。今思うに、中央の「糸杉のある麦畑」の遠景の山と空だけに清々しい青色が塗られていて、黄色基調の3点の画面全体を引き締めています。実に魅力的な配置でした。

ご参考のため上記3点のコピーを添付します。ただし、残念ながら横に並べることができませんでしたし、縮尺を揃えることもできませんでした。2点の「ひまわり」の色調の違いは主として情報源が異なるためだと思います。

RNGの「ひまわり(F454)」

RNGの「糸杉のある麦畑(F615)」

SOMPO美術館の「ひまわり(F457)」

ところで2点の「ひまわり」ですが、この展覧会を特集した芸術新潮の今年の4月号には、この美術館のゴッホのコーナーの写真がありますが、左から右の順に、「ファン・ゴッホの椅子(F498)」、「サンポールの病院の庭の草地(F672)」、「ひまわり(F454)」の順に並んでいます。ですから、当時私が見たときも「ひまわり(F454)」は左側にあったのだろうと勝手に想像しています。

ただし、F672と有名なF498を見たという記憶が全くありません。「ひまわり」に余程気を取られていたからだろうと思います。

ところが、私が見た翌年の1987年に、当時の安田火災海上(現・損保ジャパン)が、個人が所蔵していたもう1点のほう(F457)をオークションで、53億円で落札して購入し、大きな話題となりました。

それは現在ではRNG所蔵品のゴッホ本人によるコピーであると断定されていますから,似ているのは当然です。

現在SOMPO美術館で常設展示されていますからご覧になった方は多いことでしょう。また、RNGが所蔵する作品をこの展覧会(東京か大阪)でご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

今回の展覧会で「ひまわり」は最後の部屋にこれ1点のみが展示されています。日本で非常に人気が高い画家の代表作にふさわしい位置付けですが、RNGでも状況は同じようで、最も人気があるのはゴッホだと説明されていました。

私も東京勤務時代に前者を何度か見ましたし、今回後者を36年ぶりに見ることができて満足しています。

もしもSOMPO美術館の「ひまわり」が大阪に運ばれて並べて展示されていれば、両者を詳しく比較してそれらの違いと魅力を一層深く理解することができただろうと思いますが、他の作品を含めて全てが初出展だというこの展覧会の売りとRNGのプライドとが、それを許さなかったのではないかと思います。

以上

祝叙勲、瑞寶中綬章、平岡節郎名工大名誉教授へ

D38同窓生の諸君へ

平岡氏への叙勲を記録するために、氏の諸君への御礼メールを記念としてアップロードしました。

                                        管理人

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Ⅾ38同窓生の皆様

この度の叙勲受章に際し同窓生多数の方々からお祝いのメールを頂き有難う御座いました。再度御礼申し上げます。

今年はコロナ禍で皇居での伝達式が中止となったため勲章と証書は大学を通して受領することになりました。先般、大学の事務局から授与されてやっと受章したんだなという気持ちになりました。
これも同級生の皆様からの継続的な励ましを頂いてきながら、名工大化工研一筋に頑張ってきたご褒美と受け止めております。
改めて皆様に御礼申し上げます。

参考までに勲章と証書の写真を添付致しました。ご覧いただければ
幸いです。

先ずは再度御礼申し上げます。

平岡節郎

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、鈴木直久

今年1月13日に投稿しましたメンデルゾーンのヴァイオリン協奏曲を聴き直そうとして添付ししたたURLをクリックしましたら、「動画を再生できません」と表示されました。

しかし、検索し直しますとyoutubeには存在し再生できました。

原因はわたしには理解できませんが、この演奏は素晴らしいものですから、繰り返し再生しようとする人が現れるかもしれません。そこで、投稿原稿に添付したURLを再生できることを今日確認したURLと置き替えていただけないでしょうか。

ただし、急ぐことでは全くありませんので、ついでのときで結構です。

お手数おかけし恐縮ですがよろしくお願いします。

 

 

鈴木直久

植物と芸術表現とのかかわり~ざくろ~ 、山本 雅晴

お知らせ

インターネットエクスプローラー Ver11からPDFファイルが表示できない事象が生じています。Google ソフトが使われているタブレットやスマホは、以前の様に表示されています。原因、追究中です。本日、新しいプログラムを追加したら表示できるようになりました。しかし、競合等で何か不都合が起こった場合はご連絡ください。(2020/10/05   管理人)

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世界に広く分布し、芸術作品に取り上げられている花や果実の一つに“ざくろ”がある。あまりおなじみではないかもしれないが、昨秋シルクロードの旅で西安の近郊の「兵馬俑坑博物館」を訪ねた時にたまたま“ざくろ”の果実の季節に遭遇したのか、立ち並ぶ多くの露店で果実やジュースを売っていた。また、最近購入した小林頼子女史の「花と果実の美術館」という本の中に40点くらい取り上げられた中にも掲載されていた。しかし、“ざくろ”は果実としての見映えや魅惑的な味はしないし、際立った薬効も認められていないので世界の各地で生産されているが生産量の統計も見当たらないような地味な存在である。

このような日陰者だが“ざくろ”に関し美術・工芸・文学作品について手持ちの資料やPCで多少調べてまとめてみた。

1.“ざくろ“の原産地と伝播:「ウィキペディア」の”ざくろ“を要約

ざくろは「ミソハギ科ザクロ属の落葉小高木、また、その果実の」こと。庭木用などの鑑賞用に栽培されるほか、食用になる。 日本に輸入されて店頭に並ぶのはイラン産やカリフォルニア州産が多く、日本産の果実よりは大きい。原産地は西南アジアや中東といわれているがトルコあるいはイランから北インドのヒマラヤ山地、南ヨーロッパおよびカルタゴなど北アフリカという説などがある。世界各地で栽培されておりトルコから中東にかけて特にポピュラーである。病虫害に強いので栽培しやすいと思われる。

伝播:新王国時代(紀元前1550年頃)にエジプトに伝わり、ギリシャ時代にはヨーロッパに広く伝わった。東方への伝来は3世紀ごろ中国に、日本には923年に中国から伝来したといわれている。

2.“ざくろ”の特徴と人間との関わり

1)鑑賞用:日本では花木として庭木・盆栽など鑑賞用に栽培されることが多い。世界的に見ても熟した果実に多数の赤い種子が入っていることから、子孫繁栄、子宝のシンボルとされる。このことと結び付けて絵画や彫刻の題材とされる。

2)食用:可食部は皮と種子を除いた種衣の部分で生食される。果汁をジュースとしたり清涼飲料水のグレナディンの原料としたり、料理などに用いられる。中東、北インド、メキシコなどでは、果肉の粒を煮込み料理やデザート、料理の飾りつけに用いる。

3)薬用:樹皮・根皮は駆虫薬として用いられている。薬用としてあまり有効性は認められていない。

3.“ざくろ”の芸術・神話・宗教など文化との関わり:別表に主な作品を年代順にまとめて表示

スペインのグラナダという都市は周辺にザクロの木が多くあったからつけられたと「ブリタニカ国際大百科事典」にも書かれている。ここには2007年の4月下旬に訪れたがザクロの木を見たという認識はない。スペイン語でグラナダは「ざくろ」を意味する。市の紋章にも記されている。図②

  • 文学:中国の宋時代の政治家・詩人の王安石(1021~1086)は「万緑叢中紅一点」と詩に詠んだ。この言葉が「紅一点」の由来。漢詩などに詠われているかもしれないが調査してない。
  • 美術:絵画や工芸作品などで“ざくろ”が表現されているものを、分かる範囲で列挙した。古代エジプトやギリシャなど早く伝播した文明国にもっと古い作品があると思われるが調査してない。
    • ポンペイ遺跡のフレスコ画、1世紀頃の静物画のなかに描かれていた。図①
    • 日本の仏像彫刻「謌梨帝母倚像」図④は鎌倉時代(13世紀)。手にざくろを持つ鬼子母神で、西洋の手にザクロザクロを持つ絵画の「聖母子」図⑥との偶然の類似性が指摘されている。ザクロを持つ聖母子の絵画はボッティチェリが有名だが、フィリッポ・リッピが描いた「聖母子と聖アンナの生涯」の聖母子のいきいきとした表情と子が右手の指にもザクロの種衣を持つ繊細な描写が好きである。フィリッポ・リッピは不埒な画僧で美人の修道女に惚れモデルにし描いている。その後駆け落ちし子供をもうけ、それが後の画家フィリッピーノ・リッピである。
    • 陶磁器には表の8aの中国・景徳鎮製の磁器の大皿(15世紀初め)、これを参考にした?イラン製の陶磁器表の8、図⑧がある。表の15、図⑮はいかにも瀟洒な鍋島焼という7寸皿。
    • 表の9,10,11、図⑩にカラヴァッジョの絵画に描かれたざくろである。カラヴァッジョ(1571~1610)はミラノ近辺の出身で、ローマに出てくる前の十代に画家に弟子入りし当時ミラノ周辺で盛んとなっていた静物画を習得した。ローマでの工房にも雇われ得意の静物画も初期作品に披露したものと思われる。絵画の才能が認められ聖堂の大壁画や貴族からの注文が殺到したが、殺人事件まで犯す無頼漢で天才画家はローマを追われ南イタリアやマルタ島を彷徨ってローマに帰る途中に38歳で病死した。ざくろの赤い実はいかにもカラヴァッジョ的で、ザクロから派生した「Grenade/榴弾」はあたかも自爆したカラヴァジョの人生の象徴のようである。
    • ガブリエル・ロセッティの表の17、図⑰の「プロセピナ」はローマ神話のザクロは復活の象徴である。表の14も説明省略。詳細はウィキペディアの“ざくろ”、小林頼子著「花と果実の美術館」に記載
    • ポール・セザンヌの「ザクロと洋梨のあるショウガ壺」表の18、図⑱。
    • 工芸品の柘榴を模した瑪瑙製の工芸品、図⑯はいかにも中国らしい吉祥果を表している。

最後に示した写真はざくろの果樹園とグラナダの街路樹である。

 

以  上

ラ・ボエシの自発的隷従論について、鈴木直久

今朝(8月25日)の朝日新聞のオピニオン「長期政権のわけ」に西村 修教授の「自発的隷従が支える圧政」と題する発言が掲載されている。

同紙を購読する方は読まれたことだろうから、少し補足させていただこうと思う。

 

自発的隷従論は16世紀にフランスのラ・ボエシが唱えた。直訳すれば『意思の隷従』となるが、荒木昭太郎氏は『奴隷的隷従を排す』と訳されているという。

 

わたしはそのことよりもラ・ボエシ(1530-1563)という名前に少々驚いた。モンテーニュ(1553-1592)の『エセー』を読んで知った名前だからである。モンテーニュと彼はボルドーの高等法院時代の同僚であり無二の親友となった。ラ・ボエシは三つ年上であったが、ペスト?によって33歳で夭折してしまった。

彼については『エセー』(岩波文庫)第一巻の第二十八章「友情について」に紹介されており、五年前にも読んだ。

また三年前に読んだ、堀田善衛のモンテーニュの評伝『ミシェル城館の人』(集英社)第一巻にかなり詳しく紹介されている。

ZOOMでテレ会話

10月に大学の同窓会が企画されていましたが、コロナ禍で会食等が自粛の風潮の中、中止されました。過去、信州で行われた同窓会以来、約2年間同窓の諸君とは、関東、関西圏で行われているゴルフ、忘年会等の個別グループ毎の会合以外逢う機会がありません。

そこで、息子や娘、いや最近では孫達が行っているテレワークを利用して、テレ会話が出来ないかと思い模索していました。そこで、調査の結果、ZOOMというソフトが100人希望で40分なら無料で使用できるサービスを行っていることが判りました。そこで、急遽、皆さんにメールしたところ、山本雅、竹崎、矢田さんが応答くださり、私を含めて4名でテレ会話を行いました。

その後、生信さんが準備が出来ていること、宮口さんがWEBカメラの購入を検討していることが判りました。従って、近々、2回目のテレ会話を企画しています。

実は、私は、先回ではタブレットを使って行いましたがカメラが付いているとは言え、数年前の安物のタブレットだったのでカメラの精度が悪く、暗い画面でした。そこで、11年目の東芝製のパソコンに外付けのWEBカメラをアマゾンで探しました。中国製の2,000円程度の安物でしたが、アメリカの監視カメラの大部分が中国製で安全上問題だとトランプ大統領が騒ぎましたが、今や中国の技術は無視できないほど進んでいることが今回実感しました。

下の写真は、そのカメラです。右はタブレットです。次回は、このカメラでテレ会話を行います。

他の皆さんも、準備が出来れば、ご参加ください。私が招待のメールを送り、それに記載のホームページをオープンするだけで繋がるのです。

最近、家内の誕生日を、息子家族、娘家族と我々夫婦と3箇所を繋いで祝いました。今夜は、会社の同期と焼酎、ビール、ワインと各自好みの飲み物持参で、夕食後の会話を楽しむ会を企画しています。

 

ゲーテの「ファウスト」について、鈴木直久

わたしたちの年齢になると読書の対象に優先順位を付けざるをえない。特にページ数が多い本についてはそれが必須であると思う。

昨年7月にプルーストの「失われた時を求めて」を読み始めて、この4月に読了した。次にジョイスの「ユリシーズ」を読むつもりであったが、新型コロナウイルスの影響で市立図書館が休館したので借りることができなくなった。

 

そこで書棚の「ファウスト」を読むことにした。退職に際して本の大半を処分したが、ファウスト(高橋義孝訳新潮文庫、1968年発行)は残しておいたのである。(一)を読んだが(二)については途中で断念したままだったからである。

 

改めて(一)(第一部)から始めたが、(二)(第二部)に入ってやはり壁にぶつかってしまった。何が書かれているのかほとんど理解できないのである。第二幕は特にひどかった。それでもこれが最後の機会だと思って、活字を追うようにして一応読了した。クライマックスにおける有名なファウストのセリフ「とまれ、お前はいかにも美しい」は呆気なく、全く感動しなかった。

 

当然欲求不満が残った。

 

第一部は1806年に完成されたものであるのに対して、第二部は死の前年(1831年)に完成された。また、第一部は290ページであるのに対して、第二部は五幕構成で452ページもある。だから、「ファウスト」の核心は第二部にあるとされている。それがちんぷんかんぷんでは読んだことにならない。

 

それで新潮文庫の訳者の解説を読み直してみると、「第二部は、人間のさまざまな思念や欲望が絡みあって、いくつもの層をなしている立体的世界を貫いて上昇するところの、彼(ファウスト)の精神のひたすらなる登高を、それぞれの段階で、彼に作用する諸現象を客観的に描くことを通じて、表現しようとしている。従ってそれらの現象は、客観的事実であると同時に、あるいは比喩として、あるいは象徴として、主人公の精神の状況を写し出していることになる。」と書かれている。非常に抽象的な説明であり、ゲーテの思想がファウストの言動を通じて具体的にどのように表現されているか、それは成功したのか、あるいは詩劇としての魅力はどこにあるのかという、読者が最も知りたいことについて一切説明されない。

 

そこで岩波文庫(1958年)の解説を読んでみた。訳者の相良守峯は、第二部の構想のなかで次のように書いている。

「第二部は第一部ほど話の筋道が単純明瞭でない。否、この第二部の世界に足を踏み入れた読者は、さながら南国の植物が繁茂している中に錯綜する小道を辿る人のごとく、見通しのきかぬ迷路に踏み迷う心地がするであろう。」

わたしはまさにそのような心地がした。

 

さらに、「第一部を読んだ読者は必ずこの第二部をも読みとおさなければならない。第一部は断篇であって、これだけではゲーテが意図し、八十三歳にして完成したこの雄大な構想、もしくは彼が一生をかけて創造した有機的な「生」というものを究めずして終わることになるからである。ゲーテ自身第二部については「生涯の終わりにおいて、落ち着いた精神には、従前には考えられなかったような思想が現れてくる。」といって満足していた。」と書いている。

しかし、一生をかけて創造した有機的な「生」と従前には考えられなかったような思想がどのようなものであるかを訳者は具体的に説明しないし、わたしは理解できなかった。だからその「雄大な構想」も、「有機的な「生」も究めずして終わりそうである。

 

最も新しい集英社版(2000年)の訳者池内紀は、その解説のなかで次のように書いている。

「意味を解きあぐねているのは一般の読者だけではないようだ。ゲーテ学者達も又そうであって、夥しい『ファウスト』注解書は、第二部に至ると決まって原文以上に難解になり錯綜していく。」

これでは全く話にならない。意味を解きあぐねているのは池内さんも同じだと言いたくもなる。

 

文芸評論家の河上徹太郎は、1971年に発行された「西欧暮色」(河出書房新社)のなかの「ファウスト対ベートーヴェン」に次のように書いているという。

『一体この『第二部』とは何ものか? 怪力乱神の限りを尽くして倦むことがない。人間精神の限度、欲望の限りが完璧に描かれている。そこから連想して私は、これは文学のジャンルとしては、今日はやっている「漫画」の如きものじゃないかと思った』

精神の限度、欲望の限りが完璧に描かれているとわたしには思えないし、漫画のようなものだとは流石に言いすぎであろうが、硬骨漢の氏の感想であるから説得力を感じる。

 

「ファウスト」の文学作品としての最大の魅力は、むしろこの大規模な戯曲を韻文で表現したことにあるのだろうとわたしは推察しているが、残念ながらドイツ語だから全く手に負えない。

 

このような次第で、あまりにも有名な「ファウスト」の精髄が、少なくともわが国でほとんどまともに理解されていないようであることに気付いたので、敢えて一文をものしてみた。なんだ、そんなことをわざわざ書いたのかと思われた方には申し訳なく思う。

 

諸兄のなかに「ファウスト」を読まれた方がおられるなら、是非御所見をお伺いしたい。

癒しの音楽、シューベルトのピアノソナタ第13番を、鈴木直久

シューベルトのピアノソナタ第13番

 

新型コロナウイルスの流行によって滅入っている気分を、シューベルトのピアノ音楽で転換させてみてはいかがでしょうか。

 

すぐれているとされる後期のピアノソナタはとっつきにくいと感じて、長い間敬遠していましたが、あるふとしたきっかけで第13番の第一楽章を聞いてたちまち気に入り、それ以後の作品も聴くようになりました。

 

人気曲ですから多くの人の演奏を聴くことができますが、ここではリヒテルのそれをご紹介します。その演奏は重厚で格別味わい深いと思いますし、ライブ映像なので顔の表情と身体の動きを見ることができるからです。そのうえそのまま続けますと、日本でも人気のあるシフや他のピアニストの演奏を聴いて比較することができます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=g38yqhpS340