名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

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前田・宮口・三山
山本雅晴ご夫妻の2023さくら巡りを読んで、 鈴木直久

山本雅晴ご夫妻の2023さくら巡りを読んで、 鈴木直久

美しい写真が多く紹介されているので、楽しく読むことができた。
天候に概ね恵まれて、各地で桜を満喫できてよかったと思う。11泊12日の長期旅行であることに先ず驚いた。
その間毎日歩き続けられたことにも驚いた。最後の雨天の一日を除いて延べ約87㎞に達する。平均すると一日約8㎞である。年齢を考えると大変な強行軍だったと思う。奥さんがよく頑張られたと感心する。

中国地方
福山城の天守はJRの車窓から眺めたことがあるだけである。その名城が1945年の大空襲で焼失しその後再建されたことを、今回ネットを見て知った。
明王院の五重塔と本堂が国宝であることを知っているので、国宝建造物にも格別の関心を持っているわたしは訪れてみたいと長年思っていたが、家内が姉と一緒に訪れてしまったので、いまだに実現していない。
また広島の原爆ドームを訪れたことがないのは痛恨の極みである。明王院と併せて今年は実現させたいと思う

奈良
大仏殿の中庭で花見ができるとは思わなかった。振り返ってみると奈良には何回も訪れたのに、桜の季節には一度も行かなかったことに気付いた。
「山の辺の道」は確かに全ルートを歩いたことがある。ウォーキングの対象ルートとしては、南と北の二ルートに分かれており、古道の一つとして知られている「山の辺の道」は南ルートの方である。わたしも山本さんと同じように石上神宮を出発点として南ルートを歩いた。

石上神宮は由緒深い古社である。拝殿は現存する日本最古の立派なもので、国宝に指定されているから必見である。
また出雲建雄神社拝殿は、元来は内山永久寺の鎮守の住吉社の拝殿であったが、明治維新の廃仏毀釈で内山永久寺が廃寺となったために移築されたもので、内山永久寺の貴重な遺構として国宝に指定されている。
また山本さんの写真にある楼門は重文に指定されている。
さらにまた写真にある神鶏(約30羽いるという)は放し飼いにされているので、初めて訪れる人は一寸驚くことだろうと思う。
長谷寺には桜と名高い牡丹の開花の季節に訪れたことはないが、本堂(国宝)の懸け造りの舞台から境内を見下ろす眺めが好ましいと思う。

京都
渉成園というのは、参観者一人につき500円以上の協力寄付金をお願いしているという不思議な入場料徴収システムを採用している東本願寺所有の庭園である。国の名勝に指定されている。
高い築地塀で囲まれているから、例えば河原町通りを市バスで通っても、内部を全く見ることができない。だから知らない人は、何の場所だろうと不思議に思うにちがいない。
一度入場したことがある。約1万坪の広大な敷地に多彩な建物が配置されているが、悪趣味?なものが多く感心しなかった。
円山公園のシンボル的な存在である枝垂桜は、何年か前に見たときは樹勢がかなり衰えている感じがしたが、現在はどうであろうか。山本さんの夜景の写真では、枝ぶりがよく、樹勢が回復しているように見える。
大津と京都の市境を越えて山科に入ると、琵琶湖疎水と毘沙門堂に容易に達することができる。だから毘沙門堂には拝観ばかりでなく、京都市内へのウォーキングの中継点としても何度も訪れた。
毘沙門堂自体は境内が狭く、山本さんが書いているように桜の木はあまり多くないが、写真に示されている立派な枝垂桜がある。
これも写真が示しているように琵琶湖疎水の岸に列植されている桜は見事である。疎水は京都と大津の市境では隧道に潜っているが、大津の出口から琵琶湖に至るまでは、大津市を代表する桜の名所となっている。

仁和寺
「御室桜」と呼ばれる遅咲きの桜で知られている。しかし、それらは樹高が約3mに低く抑えられているから、あまり好きではない。
桜と同じ時期に日本シャクナゲとミツバツツジも咲いている。滋賀県の県花はシャクナゲでありあちこちに自生しているが、わたしが育った岐阜県でシャクナゲを見たことはなく、ツツジといえばミツバツツジであるから、仁和寺で出会えて懐かしい気持がした。
京都府立植物園となからぎ(半木)の道は京都市を代表する桜の名所の一つだと思う。
大津に転居して間もなく、植物園の桜を見に行くために地下鉄の北大路駅で下車して賀茂川の橋を渡ったら、岸の土手の上の道に紅枝垂れ桜の並木が続いていたので驚いた。それがなからぎ(半木)の道である。
三千院は何度も訪れたが、紅葉ばかりではなく桜の名所でもあることを知らなかった。桜の季節に行ったことがないからである。その寺で拝観すべきものは、何といっても往生極楽院の阿弥陀三尊像であると思う。最初に拝観したときには、観音菩薩と勢至菩薩の両脇侍が前屈みの姿勢であることが気になったが、それらは信者の臨終に際して、極楽浄土から迎えに来られる様子を表現した来迎様式であることを知って納得した。
原谷苑は京都の原谷にある知る人ぞ知るさくらの名所である。数年前に一度訪れた。わら天神の鳥居付近から往復の無料シャトルバスが運行していて、それを利用したと思う。

大変人気のある花見スポットで、外国人観光客も多数タクシーで乗りつけていたから驚いた。枝垂桜が多く植えられているが、他の種類の桜も多いし、桜以外の様々な花木も咲いていた。
その様子を山本さんの写真が美しく伝えている。
平安神宮の神苑を彩る、約150本の紅枝垂れ桜は、春の京都を象徴する光景の一つである。それほど多くの紅枝垂桜を眺めたのは平安神宮が初めてで、その華麗さには本当に感動した。
平安神宮の花見の場面は、谷崎潤一郎の『細雪』にも登場するが、その花見の部分はわたしたちの高校の国語の教科書に採用されていた。
枝垂桜の名所としては、他に醍醐寺、京都御苑の旧近衛邸跡などがある。
伏見稲荷の千本鳥居を通って稲荷山の頂上までを往復することは一度体験すれば十分だと思う。
標高は233mにすぎないが、予想外に体力を消耗するからである。家族で訪れたとき息子と孫は往復したがわたしたち夫婦は途中で断念した。
石峰寺は伏見稲荷から近い深草にあり、伊藤若冲の墓と彼が作らせた五百羅漢があることで知られている。山本さんは若冲のフアンだから三度も訪れたのであろう。
わたしは11月に前立腺の定期検診のため、同じ深草にある京都医療センターに行くので、そのときに石峰寺を訪れて、五百羅漢を拝観しようと思う。
城南宮はしだれ梅の名所として知られている。しだれ梅の名所というのは珍しいと思う。それを見に行ったことがある。それは見事な光景だったが、境内が狭いのでここも一回行けば十分だと思った。

以上

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