前回行った時には、一般家庭が生活している洞窟家屋がいくつもあった。今は世界遺産として政府
が買い取り修復して観光用に。市民は別の所に いわゆるフラットに移ってきている。カッパドキアらし
くなくなった。我々のツアも一般洞窟住居を訪問したが、あくまでも観光用、勿論上下水道、電気な
どライフラインは整備されている。
我々が今回宿泊したカッパドキアのホテルは、元々洞窟をくり抜いた カッパドキアでも伝統あるホ
テルで、有名人も宿泊したことがあるという銘版が掲げられていた。しかし、あまりに立派すぎたホテ
ルで、一般ホテルと変わらず、洞窟ホテルという感じがしない。前回は1泊10$もしなくて、規模は小
さいが、きれいな洞窟ホテルであった。
カッパドキアでは2泊した。ツアグループの一人が、こんなところでゆっくりと何日も過ごしたいなあ と、
感想を漏らしていた。やはりもっとこじんまりした洞窟ホテルでゆっくりするのがお勧めであろう。癒しの
里である。
カッパドキアでは、延々と続く地下都市があるが、今回のツアには含まれていなかった。これがあれ
ばもっと魅力的だったはずだ。
イスタンブール:アヤソフィア(写真③)、
ブルーモスク、トプカップ宮殿、地下宮殿(写真④)、
グランドバザールなど、歴史的にも、観光客の目を輝かせる見どころが多い。
トルコのレート 前回は、入国時と出国時とでレートが変わるというほど不安定で、お金の数字も末尾
3桁の0数字を消して1.3位を掛けるという感じのレート換算だった(約1000リラ=1.3円)。今回は1
トルコリラが約7.5円、地球の歩き方の2016年版では20円くらいだった。ちなみに、2023年8月21日
では、5.34円である。外貨預金ではトルコの利率が15%というけれど、トルコリラの価値が下がれば、
あっという間に利率どころではなくなり、ただの紙くずになりうる。念のために持って行った 27年前の
かっての通貨は今では通用しない、交換も不可能。(小銭屋では売れるのかな?)
物価は、極端に安くはないが、決して高くはない。でも高くなった。ホテル、レストランでビールを飲ん
でも日本と変わりない。
旅行時期 現地ガイドが言うには、6月11日から出かけたが、この旅行期間より 後1週間もすれば40℃を超えて猛暑になるとか。その直前で、日本の梅雨シーズンからも逃避でき、結果としてちょうどかったのかもしれない。雨もにわか雨が少々くらいであった。
インフラ 高速道 2車線・3車線が整備されているところもある。混んでいない。投資効果があるのかと心配になるところも。水も飲める。どこに行っても清潔感はある。
治安 通常の注意をしていれば、特別治安は悪くはない。市民全体が親日的。日本語を実にうまく話す人は多い。日本語を話せることがビジネスチャンスを増やす道具であるからだろう。
食事 決してまずくはない。しかし、世界の三大料理の一つと言うには首をかしげたくなる。日本料理は、歴史的に世界に知られてこなかったからだろうが、ランクに入っていない。今では日本料理が健康に良く、日本のダシ、醤油文化、発酵料理など認知はされつつあるが。
全体を通しての感想
立派なホテルに泊まり、立派な食事をして、幸いにして、ツアメンバーにも恵まれ、天候にも恵まれて、ラッキーな旅だった。かってない豪華な旅だった。ツアのメンバーも皆感動し、満足していたことでも客観的にはっきりしている。惜しむらくは、カッパドキアの地下都市のウオーキング、ベリーダンスショウを見られなかったことだろう。
しかし、それでも後で考えて何か満たされないモノが頭をよぎる。無駄遣いだったのだろうかとさえ。
それには、初めて行った時の感動より薄れることも要因の一つであろう。
その感動とは何だったのか、やはり自分一人で行くときのワクワクドキドキ感が薄れる。好奇心が満たされない。
独りで行くときは、全てが自分一人の発見であり、出会いであり、自分一人の世界である。
そして、行く先々でいろいろな人に会い、話しをする。現地の人と何気ない会話で新しさを発見し、気付く。旅で出会った、洋の東西を問わずの旅人との会話、情報交換、そして短い時間ながら、人生を語り、生活を語る。
こういう予定されていない不特定の人との会話で、どれだけ自分の心に肥やしを得たことだろう。
どうもそういうチャンスがなかったことが、今一つ満たされないことであり、自分の旅のスタンスとの違いだったような気がする。もう一度エジプトの行きたいとも思うが、もしツアに参加すれば同じことになるかもと思うと、無駄遣いのような気がする。行くとすれば、行ったことがない所に限定すべきだ。
個人旅行とグループツアとを比較すること自体無意味だろう。各個人の価値観があり、旅行スタイ
ルが違い、どうにもならないことであるが、いくつになっても個人旅行、勝手気ままな旅、それが小生
の人生そのものである。全てが自分だけの発見・気づき・驚き、現地の人との何気ない話・コミュニケ
ーション、旅で出会う人とのコミュニケーション、好きなように・好きなだけ過ごす時間、市民の生活
の一部のふれあい、、、。確かに効率は悪いかしれないが、既製品でなく、自分自身の旅があるよう
に思う。
一方、独りで気ままな旅がこれからもできるのだろうか?健康、安全性、経済など考慮して。
かってに比べて異常な円安(2010年にアメリカに行った時は、1$が90円を切った)、それに世界的
物価高、燃油サーチャージも高くなった など、大雑把に言って旅行代金も2倍するのかなと、益々
かっての旅を懐かしく思い出す。
終わり