名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

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前田・宮口・三山
シリア問題、難民学生受け入れを1000人に

シリア問題、難民学生受け入れを1000人に

安部政権はやっと難民問題に取り組んだと思ったら、学生難民をたった150人受け入れると宣言した。みみっちいことだ。500万人の難民が出ておりドイツが約100万人受け入れるというのにたったの150人ですよ。これをせめて1,000人と言えばインパクトがあった。恐らく彼らは移民として日本に住み着くのでなく、政情が落ち着けばシリアに帰って、やがて国の中枢に上り詰めるだろう。これこそ将来の投資である。日本も終戦直後アメリカから留学の招きを受け、多くの人々がアメリカの教育を受けて、親米アメリカ組を構成したではないか。

さて、なぜ、今回私が、硬い話を書いたかを説明しよう。私は、イラクーイラン戦争の末期、業務でイラクの南部に1年間住んだことがある。これ以来、中近東の政情に心を痛めて、新聞、雑誌で情報を得ていた。イラクは、ご存知の通り、未だに問題多き国のままである。

しかし、これ以上に問題を抱えているのが隣の国シリアである。私が、イラクに滞在していた時は、フセイン政権と仲が悪かったが、それほど問題を抱えた国という記憶がない。

しかし、今では、私は、世界でこれほど、関心を呼び、先行き不安定な国はないと思っている。そういう時に浦安市図書館にリクエストしていた下記の本が到着した。

20160527_shiria

著者はシリアの大使を経験して、中東諸国の外交官として赴任してきた人である。中東に興味を持つ人はテレビで見たことがある筈である。私が、読んだシリア関係の本でこれほど事実を正確に書いた本がなかった。あまりセンセーショナルに書いたいないので、外交文書を読んでいるようであるが、周辺諸国の分析が詳しい。

著者が、関係諸国のどの国に肩入れをしているわけではないが、この本を読んで、この国を治める指導者がアサド以外に出てくるか心配した。

アメリカとロシアの思惑、イランとサウジアラビアの思惑、隣り合うイスラエル、トルコ、カタールの思惑。これらの国々が満足し、国内のクルド人とシリア人、同じシリア人でもスンニー派とシーア派等々この複雑さがイラクの比ではないと感じた。表面的にはイラクと同じ構図である。しかし、イラクは対ISだけ片付けば、私は。国家として纏まると思う。(ただ、クルド人がどう動くかが問題)

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