名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

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前田・宮口・三山
2020年の美術・音楽・遺産放映番組などの回顧 、 山本 雅晴

2020年の美術・音楽・遺産放映番組などの回顧 、 山本 雅晴

例年は美術鑑賞を中心とした記述にしていたが、昨年はコロナ禍で出かけることができずネタ不足で内容を変更しました。音楽については評論などできません。聴いた作品の羅列程度であるが、昨年はベートーヴェン生誕250年ということで多くの演奏会がなされ放送された。他のTV放映は新規なものは少なかったが、アーカイブスものが多く、閉じこもりで暇な時間が多い小生にとっては多く鑑賞できた。また、過去10年間持ち腐れ状態のBD(ブルーレイ・ディスク)の個人録画作品も多少は鑑賞できた。

  • 美術鑑賞

過去30年くらいは国内外の美術鑑賞を100回以上/年、海外へはここ15年間1~3回/年のペースで行っていたが途絶えた。昨年の美術鑑賞は8回で主なものは下記の3件であった。ここ30数年の美術鑑賞でエクセルにリストアップしたトータル件数は4310件でイチローの日・米安打数の4367本には届かず!

  • 江戸東京博物館「大浮世絵展・後期」2020-1-15 。国際浮世絵学会の開催に合わせて世界の美術館から名品を集めて歌麿、写楽、北斎、広重、国芳の作品が展示されていた。浮世絵についてはこれで見納めのつもりで鑑賞した。初刷りで保存性の良い名品も見ることができた。
  • 東京国立博物館「出雲と大和展」2020-1-22 。日本書紀成立1300年記念展で島根県や奈良県所在の国宝・重文の出土品など多数出品され、日本の古代の歴史を多少とも理解できた。
  • 国立西洋美術館「ロンドンNG展」2020-6-19。海外への初出展で、選りすぐりの作品をじっくり見ることができた。コロナ禍で開催が3ヶ月遅れ、日時指定の予約鑑賞が初めて導入された。入場人数がコントロールされゆっくり見れた。NGには3度行っているが、作品数が多く展示場所も広いのであまりよく見ていない名品が多々あった。

2020年に新改築・再開館した美術館:① アーティゾン美術館(旧名;ブリヂストン美術館・5年ぶりの再開) ② SOMPO美術館(旧名:東郷青児・損保美術館) ③ 京都市京セラ美術館(旧名:京都市美術館)などに行きたかったが後日に延ばした。

今までに鑑賞した主要画家の作品のリストアップとそれに対するまとめをすることにした。

  • ゴッホ:昨年の前半にゴッホの手紙集を読み、作品が描かれた状況を類推しつつPC画面に映し出された主要作品をあらためて見た。アムステルダムのゴッホ美術館はゴッホ作品のデータベースの構築に極めて熱心で一般の人にも開放されており楽しく利用できる。ゴッホの主要油彩画の約9割、油彩画全体の約6割は鑑賞している。
  • セザンヌ:昨年の後半から過去に少しリストアップしていたデータを元に再挑戦している。このようなことに挑戦している先進の同好の士の教示も受けている。エクサンプロヴァンスのセザンヌのアトリエやサントヴィクトワール山とそれを描いた場所にも行ったことがあり親しみを感じつつ楽しく調査をしている。美術館の資料室が利用できないので未確認事項が多々残されている。

このようなPCによる調査をしている中で感じたこと!

  • 日本の美術館のデータベース構築は著しく遅れている。洋画作品でもリストアップとデータベース化が一般の人が利用しやすいようになっている美術館は極めて少ないように思われる。ましてや日本画や工芸品はなおさらである。昨年の8月にボランティアと東京国立博物館や国立国会図書館などの協力でウエブサイトを立ち上げたと報道され試してみたがまだまだデータが少ない。国公立・民間の美術・博物館も参加して構築しなければ有効に活用しにくくい。各部署が横断的に統一した方式で協力と努力が必要で時間がかかるであろう。
  • 以前にロシアの美術館の主要作品の調査を試みたが、ロシア人の画家の作品は地方の美術館までリストアップされデータベース化が進んでいるのに驚いた。また、Google Art Project の支援?でエルミタージュ美術館、プーシキン美術館などのデータベース構築が進んでいる。
  • 米国の主な美術館はデータベース化と情報公開が進んでおり、個人でも利用しやすい。
  • 音楽鑑賞

11年前に60インチTVとAVセンター、ブルーレイ・レコーダ、スピーカなど一式購入した。残念ながらリアー・スピーカは設置できていない。美術・音楽・旅番組などを今までにかなり録画したが有効活用はされていない。小生は年を取る前から朝型で4時過ぎには目が覚め起きている。夜の見たい番組はHDに録画し朝~夕方に見ることにしている。また、自分の部屋に古いアナログレコード・プレイヤーが使用可能な状態にあり、手持ちの40~50枚の昔のレコードを数回/年聴くこともある。

BS-3の朝5時~6時のクラッシック音楽は月~金曜には必ず聴いている。その他NHK-Eの金曜日の「ら・ら・らクラッシック」、日曜日の「クラッシック音楽館」、BS-3の日曜日の夜中~月曜日早朝の

「プレミアム・シアター」などの音楽・オペラ・バレエなど。これらの中で今年の注目すべきものを自分なりにリストアップした。

  • ベートーヴェン生誕250年を記念してアナログ・レコードを2~3聴いた。

・グレン・グールドのピアノによる「交響曲第5番、運命」、50年以上前の演奏だが懐かしく聴いた。

・ヴァン・クライバーンのピアノソナタ「月光・悲愴・熱情」、若き頃のクライバーンの瑞々しい演奏。

・ワルター指揮「交響曲第6番、田園」、ゆったりとした抒情性あふれる演奏が好きである。

・リヒテル(P),オイストラフ(V).ロストロポーヴィチ(Ce):「ピアノ三重奏」巨匠による重厚な演奏

  • ベートーヴェン生誕250年を記念して NHKと各都市のオーケストラによる交響曲の演奏。9~12月

第1番:広上淳一 (62) 京都交響楽団        2020- 9 – 2

第2番:飯守泰一郎(80)   仙台フィルハーモニー   2020-10-15

第3番:高関 健  (65)   群馬交響楽団              2020- 9- 17

第4番:小泉和裕  (71)   九州交響楽団              2020-10- 4

第5番:阪 哲朗  (52)   山形フィルハーモニー      2020- 9- 24

第7番:川瀬賢太郎(36)   名古屋フィルハーモニー

第8番:秋山和慶 (79)   札幌交響楽団

第9番:パブロ・カサド(43) NHK交響楽団 + ソロ・合唱団:コロナ禍対策で合唱団の人数が少なくやや迫力不足だが熱演だった。

「レオノーレ序曲」「エグモント」下野竜也(51)  広島交響楽団 2020-10- 17

コロナ禍対策下で演奏者はマスク着用の人もあり、無観客の会場もあったが、指揮者・交響楽団の個性もよく出ていて面白い企画であり十分楽しめた。上記の一部分は2020-12-31のNHK-Eの「クラシック名演・名舞台2020」で紹介・放映された。全曲はBS-3の「プレミアム・シアター」で1~2月に順次放映される予定。

・第9番のリスト編曲のピアノ連弾(迫昭義/江口玲):2019-12 演奏、2020-10,12月に第2,3,4楽章放映を初めて聴いた。

  • 海外などの演奏会の放映番組で興味深かかったもの:

・ベートーヴェン:交響曲第9番、S.ラトル指揮、ロンドン交響楽団 2020-2-16 ロンドンの会場で、まだコロナ禍前で通常の状態での演奏。NHK-BSで12月20日に放映され、ラトルのダイナミックな演奏が楽しめた。

・ベートーヴェンの唯一の歌劇「フィデリオ」を初めて映像で鑑賞した。1805年に初演されたウィーンのアン・デァ・ウィーン劇場というメモリアルな場所である。超モダンでモノクロの幾何学的な牢獄の舞台設定で、当時人気のあったロッシーニなどの華やかな上流階級の喜歌劇などと真逆である。重厚でヴォリュームのある歌い手でいかにもドイツ・ベートーヴェン的であるが、当時も今も一般受けはしないであろうと思った。2020年の3月下旬のコロナ禍のはしりのもとでの演奏会、12月にBS-3放映

・ザルツブルク音楽祭:例年は7月~8月の2ヶ月の予定を、8月だけに短縮して開催した。演奏者はグループ分けし他グループとの交流を遮断し、4日に1回のPCR検査を実施。入場者は体温測定・手の消毒、観客席数を半分以下。などの規制の下で1ヶ月間各種演奏会を行い、感染者はゼロであった。これは、ザルツブルクという小さな都市で外国人の入場の制限された状況だからできたことかもしれない。しかし、同じ様な状況でもバイロイト音楽祭は早期に中止された。これらのことはNHKのこの音楽番組で詳細に放映された。

・その他定例の音楽祭番組もあった。ロンドン「プルムス:2020-9」、ウィーン「シェーンブルン宮殿:夏の夜コンサート2020-9」などはコロナ禍対策をして実施された。ウィーン・フィルハーモニーの日本公演は11月に九州・大阪・東京で5回?実施されたが、状況はあまり詳しく報道されていなし、演奏会の放映はされていないようである。

・2021-1-1 の「ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート」指揮 リッカルド・ムーティ(80)は皆さん鑑賞したと思いますが、80年以上の歴史のある本コンサートは初めて無観客で行われた。

 

  • 歴史・遺産などの番組:再放映ものが多いが次の新作番組は大いに興味があった。
    • アイアンロード~知られざる古代文明の道~前編 2020-1-13 NHK-E 21:00~21:59

再放送 2020-10-13  NHK-BS-3  14:45~16:00

  • アイアンロード~知られざる古代文明の道~後編 2020-4-26 NHK-E 14:30~15:45

再放送 2020-10-20  NHK-BS-3  15:00~16:15

     初回の放送の時は気つかず見逃したが、再放送時に偶然見つけ録画しながら見た。一度ではなかなか理解できず説明図などを確かめながら鑑賞した。いわゆる「シルクロード」は文化・文明中心の平和な道とするなら、「アイアンロード」は武器と国力増大にかかわる戦闘・戦争を秘めた道ともいえる。鉄がどのようにしてどの民族が生産技術を確立し、どのようなルートでいつ伝播していったか最近まで分かっていなかった。ここ約30年の地道な調査・研究で日本の2人の研究者とそのスタッフが重要な役割を果たしている。一人は大村幸弘氏(1946~)がアナトリアで、もう一人は村上恭通愛媛大学教授(1962~)らが中央アジア、モンゴル、中国西域で進めている。鉄は酸化され易く、鉄製品が元の状態を保ったまま存在するケースが稀であること、騎馬民族が重要な役割を担ったと考えられるが文字や文章として残されている証拠が少ないため、なかなか解明に至らなかった。最近の調査・解析の進展で古代文明の栄えたエジプト、ヒッタイト、アッシリア、中央アジア(スキタイなどの騎馬民族)、中国の古代国家などとの繋がりが鉄の製造技術・鉄器の開発・利用を通して解明されるのではないかと思われる。

今までエジプト文明・巨大遺跡・金の装飾品などが関心を集め調査研究・マスコミや一般の人への波及効果が大きかったが、構造材や製品は石と土と青銅どまりで、鉄の製造・利用にまで到達していない。古代中国でもしかりである。

大村幸弘氏らはヒッタイトが紀元前23世紀に鉄の製造技術を開発し、技術は門外不出とし、紀元前18世紀には同盟国への武器供与、外交の武器に使っていたと報告している。

ツタンカーメンの墓の中に黄金の短刀とともに少し錆びた鉄製の短刀が黄金の鞘に納められていた。この鉄の短刀はアッシリア地方で作らせたものと言われている。当時、鉄は金の8倍、銀の40倍の価値があったと推定されている。

カデシュの戦い:紀元前1286年頃、ヒッタイトとラムセス2世の率いるエジプト軍がシリアのオロンテス川一帯で戦った。史上初の公式な軍事記録に残された戦争で、史上初の性分化された平和条約が取り交わされた。アブシンベル神殿にラムセス二世の戦闘図が、ヒッタイトの首都ハットウシャから出土した粘土板(イスタンブール考古学博物館蔵)に和平協定文が刻まれている。ヒッタイト軍は鉄製の二輪馬車と武器でラムセス2世軍を事実上破り、やむなく和平協定を結ぶことになったと思われる。

 

ドローン撮影技術による制作番組も多く、今までと違った感触で新鮮味のあるものも多かった。

「グレート・ヒマラヤ・トレッキング」、空からクルージング「ヨーロッパ教会巡り」、ドイツのローテンブルグの聖ヤコブ教会のリーメンシュナイダの繊細で大きな木の彫像が目線レベルで撮影されていた。せっかくその近くまで行っていたのに本物は観ていない。

以 上

 

(参考)NHKの放映を参考にして「立命館大学機友会:鉄器時代の幕開けと世界的な伝播」に

記載の図を示す。

 

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