名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

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前田・宮口・三山
映画「万引き家族」を観る

映画「万引き家族」を観る

映画に関心ある諸君なら、この映画が有名な映画賞を受賞したので、今更、内容を説明するまでもないでしょう。祖母の年金を頼りに家族やら捨て子やら6人が集まり、足りない物は万引きして生活している。いわば日本の階級の底辺層の物語である。

私が何故、この映画を観たかと言えば、実は、毎年5月に観ているイタリア映画祭で、今年は「チャンブラにて」というロマの少年がたくましく生き抜く姿を生々しく描いたものを観たからである。アカデミー賞外国映画賞のイタリア代表作である。彼ら家族は、人を殺したり傷づける以外の犯罪は生きる為の必要な業と考えており、当然な仕事と考えている。実際は、ヨーロッパ―では、列車でキャリバッグ等は列車の一角に置く場所があり、私も毎回利用しているが、彼らは、列車の発車間際にこれらをかっぱらい中身の金銭になるものを換金して生活しているのである。ロマ、すなわちジプシー等の移民が多く住んでいるのが「チャンブラ」地区なのである。

実は、私は、ジプシーに良い感じをもっていない。むしろ、ここ十数年彼らを忌み嫌い、近寄ってきたら身構える。18年前ぐらいに退職後、さる会社の業務でローマに立ち寄った際、祭日に観光で写真を撮るために両手を挙げ身構えた時に上着が上がりズボンのポケットの財布がジプシーに見られたようで、ジプシーの子供数人に取り囲まれた。手で彼らの10本ほどの子供の手を払いのけるが間に合わず財布を擦られた。追いかけたが、近くに赤子を抱いたジプシーの女性がおり、瞬間に子供が私の財布を女に渡した事を察したが、赤子と女性の胸の間に財布があることが判っていたが、手出しができず結局ホテルに戻り事後処理をした。

先ず、被害は現金約2万五千円とクレジットカードであった。クレジット会社に電話をして、即時に使用停止にした。さすがジプシーもクレジットカードを使用すると疑われるので、2時間後にホテルに電話があり、近くで財布とクレジットカードを拾ったイタリアン人の届けがあったとのことであった。その届の場所に出かけてもクレジットカードが使用停止にしてあるので結局、実損は現金のみであった。ただ、私にとっては財布が外国旅行の最初に買ったブランド品であり30年ほど使った愛着品であったのが悔しかった。以後、ヨーロッパ旅行は、財布の取り扱いはポケットにいれないことにした。

暗い思いでの映画であったあったが、私が好きなイタリアの底辺で住む人々の生活であり、肯定的に感じた映画であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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