名工大 D38 同窓会

名工大 D38 同窓会のホームページは、卒業後50年目の同窓会を記念して作成しました。

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前田・宮口・三山

ユリの花と夜盗虫、  西村 和晃 、2023/6/2

今から20年位前にオリエンテーリングの練習会に行った時に近くの道の駅で白いユリの球根を5個購入した。それを庭の片隅に植えていたところユリとその植えた土地と気候とがうまく合ったのか1本の茎にいくつかの花を付けるようになり毎年楽しんでいたが、最大で一本の茎に14個の花を付けビックリしたことがあった。そして花と同時に球根数が増えてきたので、植える場所を変えたりしたが、その後はその場所と日照とがうまくかみ合わなくなったのか、付ける花の数がどんどん少なくなり、最大で6-7個の花しか付けず、ひどい時には一つも付けない年があったりした。又それと同時に花芽の出る頃になると花芽を食い荒らす夜盗虫が現れるようになり、かなりの花芽を食い荒らされ見るも無残な姿がここ2-3年続いていた。この夜盗虫に対しては、一般にはオルトランという薬品を根の周りに散布し、それを吸い上げたユリなどを食わせてやっつける事が知られている。しかしその薬品は散布するタイミングと虫が食い荒らすタイミングがうまく一致しないと効果が無いらしく、毎年食い荒らされて、花の咲く数は年々少なくなりそれに従って球根の勢いも無くなって来たらしく幹の太さも細くなるばかりで、だんだんとみすぼらしくなって来て悔しい思いをしていた。

どうしてよいか諦めていた時にあるアイデアがひらめいた、それはちょうど今年のニンニクの収穫時期であった。私は毎年借りている畑でニンニクを栽培し、その収穫したニンニクで、黒ニンニクを作っている。今年も例年通り畑からのニンニクを収穫し、球根と葉部とを切り分けている時にその猛烈な匂いに辟易としている時に、人間でさえ耐えきれない匂いが夜盗虫に効いて、逃げだすのではないか、と想像した。

どうせ捨てる茎や葉っぱであるし、もし効果があれば余計な薬品で土を汚染することも防げるので一石二鳥ではなかろうかと考えた。

そこでものは試しとニンニクの茎と葉の部分を微塵切りにして、ユリの根本にまき散らし、また花芽の部分に1-2片を置いて見た。

これが大正解で今年はやせ細っていたもの含めて全てのユリの花芽が食われる事無く、花芽を付ける事が出来た。その結果、今年は一本の茎に最大で7個(少し少ないが)をつけ、久しぶりに白ユリの群落を楽しめそうです。(ちょっと大げさかなー)

今年の花が終わったら、やせ細ったユリを含めすべての花を、十分な肥料と日照のある場所に移植する積りであるが、その時にユリの群落の中にいくつかのニンニクを植えて虫よけにするつもりである。

またドクダミも同様に激しい匂いを出すので、同じような効果が無いか、同時に試して見たいと思っております。

私の経験はただの1年のみの経験ですが、皆様の中には同様に夜盗虫などのいわゆる害虫に悩まされている方々も居られるのではないか、と思いますが、参考になればと幸いです。

更に既にもっと良い経験をお持ちの方がおられれば、是非ご教授をお願いします。

下記の写真はつぼみが最大で7個(他は1-6個)のみが付いている(花は無い状態)段階です。、花が咲いた時に再度撮影します。

追記

この2-3年前には夜盗虫にほとんどの花芽を食い荒らされて花を見る事は出来ませんでした。しかし今年はニンニクの匂いのおかげで夜盗虫が出没せず、ほとんどの花がきれいに、適当な大きさで、咲き、狭い庭中に百合の香りが満ちて、すごく幸せな気分にひたっております。
過去には1本の茎に最大で14個の花を付けましたが、今年はその半分の7個の花を付けたのが最大で、それ以外では5-6個の花を付けております。
写真を送りますので皆様にも花と同時に香りも届けられれば幸いです。
来年以降は花の数がもっと多く付けられるようにしっかりした養生をしていきたいと思っております

以下は「つぼみ」の写真

 

 

日本の土はなぜ酸性なのか?


昨年末に西村さんから投稿がありました。新年元旦にアップロードすることにしました。(管理人)

                    2019年1月1日   西村 和晃記

 

私がここ酒々井に住み着いて依頼30年以上にわたって自宅近くの猫の額ほどの土地にいろいろな植物を植えてきた。そしていつも不思議に思っていたことが、どの参考書を読んでも畑に植物を植える前には必ず石灰又は苦土石灰を漉き込んで中和しなさい、とあることでした。

私は、このことを今までは、空気中の炭酸ガス(CO2)が雨水に溶け込んでできる炭酸水(H2CO3)が主な原因だろうと思っていた。

しかし今回この本(*1)を読んで真の原因が、植物を植えそれが成長し作物を作ること自体にあることを教えられた。

我々工業化学を学んだもののちょっとした知識として、このことを皆様にも知ってもらいたいと思い、筆を執りました。

ここでは上記著作の中で私の間違いを正してくれた件のみについて記載しておりますが、それ以外の興味ある方は原著を読んでいただきたい。

表題:日本の土はなぜ酸性なのか?

農家の方々をはじめ、素人の我々でも畑で何か植物を植える時には必ず1m2当り100grから150grの石灰又は苦土石灰を漉き込むように参考書には書かれているが、これは土壌が非常に酸性であり、このままでは植物が生育しないので、それを中和して植物が生育しやすいようにするためであることは参考書にも書いてあるがその原因については全く書かれているものを見たことがない。上記著者の調査によると、日本の土壌ではpHが3~4くらいの酸性となっているとの事である。(ちなみに雨水のpHは6程度との事)

 

ではなぜ日本の土壌は酸性なのか?

植物の根や微生物も人間や動物と同じ様に生きるために呼吸をし、その結果CO2ガスを出している。特に日本では高温多湿の為にその活動が旺盛で放出されるCO2の量は大量である。更に土壌が酸性になるもっと大きな要因は根や微生物から有機酸(クエン酸やリンゴ酸など)も放出されるからであるとのことである。

日本の土壌が酸性に傾いているのは農業にとっては問題だが、その酸性物質を溶かし込んだ水は岩を溶かし土へと変える。そしてその土からはミネラル類(カルシウムやマグネシウム、その他)が放出され一部は植物や微生物に吸収されそれらがさらに風化を促す。

このようにして日本の土壌は非常に速い速度で作物に適した土壌を生産していることになる。(*2)

 

上記で生物(根や微生物)から有機酸が出て土壌が酸性になることは分かった。

しかしその結果新たな疑問が出てきた。即ち

1. 生成される酸はクエン酸やリンゴ酸などというが、その他にはどのような酸が出ているのか?

2. それらの有機酸は、生物の活動のどの過程でどのように作られるのか?

3. 植物の種類によって排出する有機酸の成分や濃度に違いはあるのか?

4. またそれらの成分や濃度はどのようか?

5. それらの有機酸は地中で、又は地表に出てからどのように中和されるのか?(*3)

6. 又は中和されることなく川から海に出て海の酸性化を促進しているのか?

 

上記書では土についての研究であるので私の疑問には回答は述べられていないし、私自身も今までに聞いたことがない。

皆様の中で少しでも参考になることをご存知でしたら是非教えて下さい。

(*1): 藤井 一至著“土 地球最後のナゾ/100億人を養う土壌を求めて”

(*2):植物が育つためには①土(これはその粒子の大きさによって,砂(荒い砂ともっと細かい砂(2mm~0.02mm))、シルト(0.02mm~2μm)、粘土(2μm以下)に分けられる。)と②腐植(*4)と③水とが絶対的必要である。

 (*3): 山に登った時に湧き水を飲む機会は多かったが、pH3くらいの水を飲んだ時に決して酸っぱさを感じなかったので、地中のどこかで中和されていると思うがーー。

(*4):腐植とはその名の通り”腐った植物“に由来する。落ち葉や枯草や根といった植物由来の遺体に限らず動物や微生物の遺体や糞などもその材料になる。これらの生物遺体が原形をとどめないほどに細かく分解され腐葉土となり、更に変質して腐植となるのである。

上記①の粘土と②の腐植とがミミズやアリ、ヤスデ、ダンゴムシなどが混ぜ込んで植物が成長できる土壌となる。

 

 

我が家の猫の額ほどの庭から梅

我が家の猫の額ほどの庭に大きな顔をして立っている梅の木(私がイラン駐在から帰った1985年に植えた)が今年はたくさんの実をつけた。

例年は梅干しを10 kgくらい作っていたが、今年はそれでは追いつかなく、かなりを捨てることになるので何か良い使い道はないかと考えた。

梅酒は梅の実の代表的な使い方であるが、この場合最終的な製品の量は梅の量の倍くらいに増えてしまうのである一定量以上はその保管場所に困ってしまう。

1.  梅エキス

その時思いついたのは子供の頃腹具合が悪いときに母親が良く飲ませてくれた梅エキスである。これなら10kgの梅でも200gr位に濃縮されるので、大量の梅を処理するにはちょうど良いと思った。

インタ―ネットで作り方を調べたところ、梅を卸し金で卸し、布で越した液を単純に煮つめればよいと書いてあった。実際に取り掛かった時、卸し金で擦るのは、梅が小さいうえに、卸していく時の果汁で滑りやすく、5個ほどは頑張ったがとても10kgもの梅を下すとこはできないことに気が付いた。その時に今から30年ほど以前に、駐在で行ったイランの持って行き持ち帰ったミキサーを思い出し、それで擦り卸す代わりに擂ることにした。

最終的にはミキサー⇒擂る⇒煮詰める の作業の末に、約8kgの梅から約200grの梅エキスができた。しかし最後の火を落とすのが早すぎたのか、昔食べたときに比べると少しゆるく出来てしまった。しかし口に含んでみると以前と同じであったので、今年は「まあ良し」とすることにした。

今年は思いつくのが6月に入ってからで、時期的に少し遅かったのでこの8kgしか処理できなかった。

来年は、おそらく裏年になるので、今年ほどは実がならないと思うが、もしそれなりの量がなったらもっと沢山作ってみたい。

2.  梅ジャム

梅エキスは青梅で作るので余程遅くならない限り、いつでもまとめて作ることができるが、梅ジャムは完熟梅―それも完全に熟した梅で作るーので、まとまって手に入れるのがかなり後半になってからである。

6月に入ると熟した梅がその順に地面に落ちてくるが、しかしはじめの頃は個数が非常に少ない。一定量が溜まるのを待っていてははじめのものは腐ってしますので、それらは申し訳ないが捨てていく。しかし6月の中旬になると熟した実が多くなり一度に落ちる量が増えてくるので、2日位で3-4kgになった時にそれらを集め、大きく傷んだ部分のある梅の実は取り除いていく。健全な実は土鍋で梅ジャムを作った。

今年は先に書いたように、梅の実が沢山なったので、梅ジャムは3回作った。

1回目は落ちた梅の実を拾い集め、それから作った。しかし梅の実をつけたまま土鍋に入れたので、それをジャム作りの途中で取り除くのに気を取られて、なべ底を焦がしてしまった。

2回目は前回の反省から、最初から梅の種を取り除いてから開始した。又前回焦がしたので火を弱くした結果、濃縮不足で少しすっぱいものが出来上がってしまった。

3回目は全2回の反省と、新規の挑戦として、裏漉しをすることとした。作業内容は今までと同じであるが、濃縮過程の初期の段階で裏漉しをしたので、すごく滑らかなジャムになり、また濃縮に専念できたので、今までにない出来上がりであった。

来年からはちょっと時間が余計かかるが、焦がす心配もなく、また滑らかに出来上がるのでこの方法で作ることにする。

3.  梅干し

今年も例年と同じく梅干しを作った。第3回目のジャム作りと同じ日に木から熟した梅を取り、皮の部分に傷のないきれいな梅の実を選んだ。今年は全体にたくさんの実がなったために約20kg位が準備できた。しかし梅干し用の樽(ポリ製)の制約で最大でも12kgしか漬け込むことができなかった。(12kgの梅干しでは一人が毎日1個ずつ食べても1年は十分にある。)

約1カ月間漬け込み、7月下旬に土用干しとなる。

今年は例年になく忙しい6月であった。

2014/6/28

西村 和晃

我が家の猫の額ほどの庭からユリの花

私が所属しているオリエンテーリングクラブが主催した8年前にその会場の近くの道の駅でユリの球根を5つ買った。毎年球根を掘り出し、時期ごとに植え付けることを繰り返していたが、昨年は面倒であったのと、時機を逸してしまったのでそのままにしておいた。

一株の茎から咲く花の数が毎年少しずつ増えてここ2-3年は最大で7個になっていた。しかし昨年までは毎年で7個を超えることは無く、これが最大かな、と思っていた。

ところが、今年はなんと倍の14個もの花をつけている茎が見つかった。それ以外にも12個、10個など昨年までの記録を軽く越してしまったのには驚いている。 一方今年は例年になくカイガラムシ状の虫が付き幼芽が食い荒らされ、一つも花が付かない茎も出た。

原因は植え替えなどしないで放置しておいたことくらいしか考えられない。

来年は植え替えなどしないで、そのままにしておくことは可能であるが、写真の様に林状態であり、集団の縁の細い茎は外の倒れこんでおり、全体としての環境はあまりよくないので、どのようにすべきか思案中である。(花が終わるまではもう少し時間があるのでその間考えてみることとする。)

ゆり3  ゆり

注:写真に写っているのは隣の家です。(弊宅ではありません。為念)

 

2014/6/28

西村 和晃